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EXO KAIくんの背中を追いかける。Twitter/Youtube:@__sdn_88 無断転載禁止

GQ KOREA 2016年8月号 KAI カイ インタビュー 日本語訳

『幸せな僕を』EXOカイ

 

朝にカイに会った。そして帰り道にこの曲が思い浮かんだ。

「愛し憎むその全てのものを/会えなかった振り 目を閉じながら背を向けて/過ぎた日々を貧しいと思いながら/幸せを描きながら今日も過ごすんだ/雨が濡らした花びらにきれいな記憶までも口笛にを吹きながら空へ飛ばせば/幸せは遠く波を超えるんだ/幸せは遠く波を超えるんだ」

‐イスマン『幸せ』1977.

 

 

「僕は赤が好きです。正直似合いはしません。持てと言われても持ちたくもない色です。そうでないとしても赤が一番好きです。僕にとっては何の関係もない色ですが、パッと見てただ「色」というものが好きです。でもクローゼットには白と黒が多いです。」

 

 

朝だから目が腫れるだろうと、カメラマンと内心心配していたでしょう。
ーあ、元々よく気を遣わないですが、今日は気を遣いましたね。早く寝て水も飲まずに来ました。そして少し前に親知らずを抜きました。だから少し腫れたりしたんですが。

 

親知らずを抜いたならまず最初の質問は愛について…。
ー親知らずについてとても良くない思い出があります。

 

だから、聞くなと?
ーいいえ(笑)親知らずを最初に抜いた時世界で一番ひどい苦痛を感じました。本当にすごく痛かったです。今回は幸いすぐ抜けたんです。

 

事あるごとに正確に感じようとしますか?
ー僕は正確なことより曖昧なことの方が好きだと思いますが、とにかくイメージをたくさん思い浮かべる方です。それをダンスで表現しようとしているんです。振付をつけるとしてもとても些細なイメージから始めます。僕はなんとなく一人でいるのが好きです。歩くこと、音楽を聴くこと、なにかのイメージを思い浮かべること、幼い頃からです。今も幼いですが。

 

幼いですか?
ーはい、でもいつから大人ですか?20歳を過ぎたら大人になるんですか?法的に、社会的に責任が生まれるから少し大人になると言うことができるでしょう。でもそれより前にはどうしてきたんですか?自分の言葉に責任を持つのは当然じゃないですか?僕は僕を大人だ、大人でない、と区分したくないです。しいて数えようと言うなら、僕は20歳を通過したようです。

 

自らよく振り返りコントロールする人が言える言葉ですね。
ーわからないです。僕はただ一人このようにじっとしています。歌を聴きながらイメージを思い浮かべるのがとても好きです。例えば暗闇の中で水滴がひとつぽたりと落ちたら、それが瞬間跳ねるじゃないですか。そこでだんだん広がって行くイメージ。そういうときは必ず色を入れて考えます。白黒のときもあるし。

 

グループ活動をしてみると一人の時間を持つのが簡単ではないですよね?
ー僕は実は友達が多くないです。幼い頃からそうでした。転校もたくさんしました。練習生の時の友達が数人、メンバーが数人。元々思索を楽しむ方です。一人でいることに対して暗いイメージが全くないです。寂しいとも思わないし退屈だとも思わないです。

 

寂しいかったり退屈だったりもするでしょう。それを否定的に捉えないからそうなんじゃないですか?
ーその言葉が正確だと思います。僕も寂しく、明らかに退屈なこともありますがすぐに解決しようとしないです。

 

昼が好きですか夜が好きですか?
ー夜。夜8時くらい。もしくは深夜2時。鋭敏で好きです。その鋭敏な時間が。

 

 

「初めてちゃんと匂いを嗅いだ花の香りが卒業式のときにもらった花でした。そのときからは花をもらうといつも匂いを嗅ぎます。とても好きで。でも僕が花の香りをひとつひとつ覚えるほど花を好きだということではないです。香水もあまり使いません。正直相手が使うのもそんなに好きじゃないです。」

 

 

季節は冬が好きですか?
ーはい、冬が好きです。

 

大抵生まれた季節を好みますよね?
ーその通りです。少し落ち着きます。

 

今は初夏ですね。
ー夏はとにかく涼しくしなきゃいけないですよね。実際夏は忙しく過ごさなきゃいけない時間のようです。僕もいつも夏に忙しかったです。いつも汗をかいていたと思います。踊ったり、何かを一生懸命しました。夏は僕にとって汗をかけという季節のようです。

 

音楽はいつも違って生きているでしょう?
ーそうですね。正直聴かずにはいられないでしょう。だけど「音楽は僕の友達で、一生共にいる同伴者です」このように言いたくはありません。本当に重要だけれど、何でもない、そんな感じです。ただ自然な状態のようです。しいて意味をもたせて考える必要があるのかと思います。

 

もちろん難しく選択しそうですね?
ーそういう方です。静かな音が好きで、ブラックミュージックが好きで、僕はそうだから、歌がなくても踊れるんです。音さえあればいいです。誰かの前で、今日僕は水を飲んだし、水を飲んだけどお腹が痛かった、そういう言葉だけでも踊ることができます。ただ音が好きなようです。最近Muramasaをよく聴きますが、フューチャーベースなんですが、僕が今流してみます。こんな感じです。

 

終わりのないような音ですね。ダンスをもってして初めてできる理由がありますか?
ー理由というよりは僕にとってただ自然なものがダンスだと言えると思います。両親が僕がしたいことを自ら見つけるようにしてくれました。運が本当によくていろんな習い事に通いました。いろんな習い事に通いましたが、ジャズダンスの教室に行った初めて行った日から狂ったように踊ったそうです。8歳の時、正直8歳の時の記憶はないんです。9歳の時は記憶があるんですが、8歳は記憶がないです。記憶もない時から僕はすでにダンスをしていたから、正直僕の選択ではなく自然に、生まれた時からと言えるくらい僕の記憶の初めはダンスと共にあったようです。特別に僕が体を動かしてダンスをすることが幸せだ、このように話したいというよりはただ僕の最初の記憶がダンスです。

 

生まれつきみたいですね。
ーでも他人に見せるためにダンスをするという考えはあまり聞きません。そんなダンスは嫌でした。ただ一人で踊るというのが好きでした。練習した時もいつも最後まで残って一人で練習しました。幼い時からです。今も正直そういう部分が残っています。僕が満足しない以上、過程を他の人に見せたくありません。練習過程を見せたくないんです。僕は一人で秘めておきたいです。舞台に上がるのは観客のためのことだけれど、その前に一番に僕自身です。だからするんでしょう、正直。

 

時間が過ぎているんだな、こんな時間を経ているんだな、そんな考えが浮かびますね。のちにはがらっと変わっているということもあるでしょう。
ーその時になって何かが変わっているなら面白いと思います。今日を記憶しながらです。

 

 

「料理はできません。想像はします。なんとなくケランチムにコーンを入れたらおいしそうだと想像したことがあります。だから実際にやってみたらおいしくなかったんです。本当においしくなかったです。なぜおいしくないのか、ケチャップがないから?また挑戦してケチャップをかけました。わあ、本当にもっとまずくなったんです。その時本当に感じました。僕は料理ができないんだ。」

 

 

瞬間瞬間で先鋭に接点を通るのが重要なことです。
ー時が流れて、何かの感覚をまた探し出すという話がとても面白いと思います。人々が初心に帰るという話をよくするじゃないですか。僕は初心というものが、そのとき持った心意気もあると思いますが、そのとき感じた感情だとも思います。デビューのときのショーケースをした瞬間の感情が僕の初心だと思います。舞台に上がって行ったとき感じた幸せ。それを感じたいです。正直、時間が経ちながらそのときの感情とは異なる興奮を感じるようになりました。でも考えてみたら、何かがわからない恐れの中で感じたその幸せな興奮が最も記憶に残っているようです。だからそれを初心だと記憶してみます。それを見つけようとして、飽きることなくまた戻って行きたいと思うことがあります。

 

 

「後で完全に変わっていくこともあるでしょう。それが本当に面白いと思います。クラシック音楽を昔はとてもたくさん聴いて今は面白くない、探して聴かない、このように話したのですが、20年後に僕がクラシック音楽を本当に好きかもしれないでしょう?気分がとても変に感じると思います。」

 

 

なるほど。いつも振り返り考えて己を調節する人だから。
ーいつが一番幸せだったかな?そんなことをたくさん考えます。何か強烈な幸せは多かったです。これが幸せでないなら何が幸せなのかと思うそんなことです。でも些細な幸せ、心が長く幸せであるそんな幸せはいつだったか。今考えてみたら二つの時期を思い出しました。一つは練習生の時。練習が終わり地下鉄に乗りバスに乗り家に帰る時。500ウォンで飲み物を一本飲む時。もう一つは練習生になる前にソウルにやって来て母と二人で暮らしてた時。大変だったけれどその時を思うと幸せな気分になります。でもこれが幸せな記憶なのでしょうか?幸せな記憶ではないようにも思います。とても大変だったからです。ある日僕が学校をサボりました。行くのがすごく嫌だったんです。母には学校に行くと言って家を出ましたが行きませんでした。友達もいなくて、特に遊ぶこともありませんでした。ただMP3を聴いて停留場の近くをあてもなく歩き続けてたんです。ただ歩いて、見て、歌を聴いていたら、母とばったり遭遇したんです。母が僕のカバンで背中をぽんと叩きました。「ちょっと、なんでここにいるの?」「行きたくなくて行かなかった」「どこ行くの?家帰るの?」「ううん、アイス食べに行く」「そう。じゃあ行こう」そしてアイスクリームを買ってくれました。とても幸せでした。そんな時期。そういう感じ。過ぎた感覚だけれど、思い出。さっきからしきりに思い出します。本当に幸せでした。

 

そのときの顔は今と違いますか?
ーもう少し黒かったです。もう少し暗かったし口数も少なかったし。そして母とただ二人でいました。その時本当に大変でしたが大変なのと同じくらい幸せだったと思います。その時お金があればもっと幸せでいられると思いましたが、お金があるとより幸せになるのではないようです。時間が多いと幸せになるのでもないです。手にしたいものを全て手にしても幸せだということとは違うと思います。本当に幸せな時間はただ過ぎていくものだと思います。時間が経って初めてわかるんだと思います。

 

そして前に進むんでしょう。いいものを見て、聞いて、おいしいものを食べて。
ー僕も食べたいのですが、今親知らずのせいで…。さっき撮影するとき、声を一度あげてみようとおっしゃったじゃないですか。そのとき実は歯がすごく痛かったです。

 

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