fearfully & wonderfully made

EXO KAIくんの背中を追いかける。Twitter/Youtube:@__sdn_88 無断転載禁止

THE BIG ISSUE 第168号 KAI カイ 日本語訳

※()内は私が解釈しやすくするために記したものです


あたたかく気だるい、カイ

登場から華麗で短時間で情をまとった。誰一人として中心にならず(=誰か一人が中心になるのではなく)メンバー個々人の魅力が際立ち毒性のある印象的なグループがまさにEXOだ。2012年のデビュー時から毎年彼らの活躍を近くで見守っていたが、いまだに分かることよりも分からないことが多い。これを単純にわたしの職業的怠惰(のせいだ)とするのが困難なのは、6年経っても見せてくれる未だに有り余っている彼らの魅力のためだ。特にこの日インタビューを通じて聞くことになったカイの面々は繰り返し聞いても(考えても)気分のいい何かがあった。あたたかく、気だるい。


インタビューをするときはインタビュイーの表情や仕草、口調や単語を注意深く伺うようになる。カイの場合インタビュー中終始明るく、笑顔ががあふれ、性格もよかった。「(僕が)かわいいっていうのはどうすればいい?」という言葉で憎めない様子でとぼけたことはもちろん、「幸せ」や「EXO」「ファン」「よい影響力」などと関連した話を隠し持った真摯さは実際の歳より成熟していた。その間分かっていた、いや分かっていたと思っていたカイの型を一つ脱した意外な姿だった。


撮影を見た。わけもなく「画報の匠」だというわけではない。こんな修飾語があるということは知っているか?
-(笑)いや、知らなかった。ただ写真を撮ることが好きだ。撮影することも楽しいし、いいスタッフと撮影すればいい結果が出るからそれもまた楽しい。

ダンスに長けている。それなら画報撮影のために静的な場面を演出するのは難しいと思われる。
-舞台で踊るように動きながら撮るのが自然だ。止まったポーズを自分のものにするのだと考えずに、ただ(ダンスと)同じように動くのだと考える。それなら難しくない。

結果は?満足できたか?
-すべて良い。毎回その時ごとに各々の感じがにじみ出るようだ。

最近はどうだ?KBSドラマアンダンテが放映されている。
-あ!アンダンテでイシギョン役を務めているEXOカイです。(ぺこり+笑)事前製作ドラマなので撮影はだいぶ前に終わった。最近EXOのアルバム活動が終わりコンサートを準備中だ。11月24日から始まる。このインタビューが出る頃にはコンサートも終わっている。

演技をしてみてどうか?
-ウェブドラマは1、2回経験したが、主演としてドラマを撮るのは今回が初めてだ。緊張もしたし負担もあった。でも実際にやってみたら気楽な雰囲気で撮影を終えた。いい人達と共に撮影をすることがどれほど大きな幸運か分かった。面白く、反応も良くて胸がいっぱいだ。すべていい思い出だけだ。

主演も初めてだが、地上波16部作ドラマも初めてだ。
-その通りだ。地上波もそうだし、1回1時間にもなる16部作を務めるのも初めてだ。主演として負担感よりは初めて登場することに意味がある。撮影するときはこのようなことは全て考えずに最善を尽くすことに集中した。カンブジャ先生から褒めて頂いた。チャンミソン先輩からは少し前にメッセージが来て「自負心を持てばよい」と激励を受けた。撮影の時先輩が本当にあたたかく接してくれたがこのように面倒を見続けてくれて本当にありがたかった。

やってみたい作品、キャラクターについて欲が出てくる時だ。
-やりたいキャラクターは多い。しかしまだやっと始まったばかりだ。経験があまりにないので、しなければいけないことがとても多い。与えられるならどんな作品どんなキャラクターでもやりたい気持ちだ。高校生の役をしてみたが、もう少し成熟した姿をお見せできたらどうだろうか?機会があれば映画もやってみたい。

だからこれからも俳優としてカイをずっと見られるということか?
-(音速に近い速度で)はいはいはいはいはいはい。本当にそうです(笑)

俳優としてのカイはどうか?
-歌手として舞台に上がれば感情や表現が観客にうまく伝わると嬉しいと思う。俳優としても同じだ。そのキャラクターを表現しながら幸せを感じて、それを受け入れる人々の反応を見てまた嬉しい。それが大きな幸せだ。

(ある)表現をしたが(=したとして)、求める方向と異なる解釈をすることもできないか?
ーそれでも惜しくはない。例を挙げれば、ある悲しい姿を表現したが、誰かは悲しみを、誰かはそれとは異なる悲しみを、また他の誰かは悲しんだが最終的には幸せになることを思い浮かべる。各々の考えは異なる。そういうことを見るのもまた面白い。「あ、このように解釈が違うんだな」と思いながら、そんな考えを通してたくさん学ぶ。異なることをまた表現したいと思わされる。面白いし幸せだ。

幸せなようでよかった。その幸せが『BIG ISSUE』を通して読者にも伝われば嬉しい。『BIG ISSUE』がどんな雑誌か知っているか?
ーとても、とてもよい雑誌だと知っている。こんなシステムを考えること自体が簡単なことではなく、それを実現することはもっと難しい。『BIG ISSUE』といえばたくさんの人々に幸せを与えるようだ。幸せは重要だ。幸せはじっとしていても訪れはしない。幸せになろうと努力するときはじめて幸せになるのだということを自ら経験した。このように考えてみると『BIG ISSUE』という雑誌がたくさんの人々に足がかりを与えているようだ。幸せを与えようというものだ。「あなたももう幸せになりなさい」という足がかりを、そんな機会を与えていると思う。だからとても意味がある。機会を与えること自体に意味がある。

有り難い。『BIG ISSUE』は表紙が販売に直接的な影響を与える。販売が増えればホームレス出身販売員達の人生が、生が変わる。実は彼らに「EXOに(出演を)交渉してほしい」という要請があった。EXOファン達もメンバーの誕生日広告をたゆまずに出し、そしてそれをまた購買する方法で大きく助けてくれた。
ー『BIG ISSUE』の話(=出演の依頼)を聞いたとき悩むことなくすぐにやると言った。気分がいい。ひょっとしたら12月の最初号だからかもしれない。僕は冬に生まれた。今回の雑誌のおかげでより多くの人々が寒い冬にも暖かくなれたら嬉しい。

「カイ万歳」だ。
ーありがたい(笑)デビュー初期に福祉活動をたくさん行った。最近はとても忙しくなってそのようにする機会が多くない。でも機会があればたくさんしようと思う。今ものすごいことをしていると思っているのではない。ただいい機会、いい趣旨だから純粋に気分のいい気持ちで来た。

その純粋な心が結果的にたくさんの人々にあたたかさを抱かせるのだ。
ー嬉しい。とても嬉しい。今日の撮影もよかった。ぜひ多くの方が好んでくださったら嬉しい。

EXOの影響力はグローバルだ。だから責任も異なる。
ーEXOメンバー達は各々のやり方で寄付をしている。ファン達も影響を受けて良いことをたくさんしている。そう思っている。「仲間同士」。僕を好きでいて下さるファンは僕と似ていると思う。嬉しい。僕は今までデビューしてからある目的のために繕った姿を見せたことがない。そのままの僕だ。いい人ならいい影響力を、善良でない人ならよくない影響力を与えるのではないか?ファン達がこのようにいいことをたくさんしているのを見ると、僕は多分(笑)いい人じゃないか?

その通りいい人だ。ところでデビューして6年だ。EXOデビューショーケースを終えて楽屋で共同インタビューをしたことが思い出された。自身ではいつが一番記憶に残っている?
ー僕もその当時が思い出された。大賞も受賞していい瞬間が多いが、どうしてもデビューしたときが一番思い出される。「やってきてよかった」と思うようになったのがデビュー当時だ。そのとき面白くなかったり楽しくなかったりしたら今と違う人生を生きていると思う。数年前まで大賞を受賞することが最も大きなイシューとして思い浮かんだが、最近はそのような小さなことを思い出す。デビューして最初に食べたキンパとか、地方の行事に通った(出演するために足を運んだ)記憶とか、神秘主義のせいで(笑)宿所の外に出られずメンバーといた時間、曲を準備した思い出、そんな小さなことがやたら思い浮かぶ。

練習生期間が5年にもなった。だからよりデビューが記憶に残っているのではないか?
ーその通りだ。最近『The Unit』にティモテオが出演した。僕とテミンと3人でSMエンターテイメントの練習生として共に過ごした。その友達が『The Unit』に出ているのを見ながら泣いた。それを見ながら昔のことをたくさん思い出した。テミンの前で僕の歌を歌ったが、本当にじんとした。放送に出る前から相談をたくさんした。今ムンギュがうまくやっている姿を見ると誇らしい。

共に過ごした時間というものがいつもそうだ。年数で6年目の「EXO」はカイにとってどんな存在なのか気になる。
ー話すたびに考えが変わるし意味も変わる。以前は家族だとかなんとか、そんな話をたくさんした。最近はこれといった考えが浮かばない。それほど自然だ。例えば「君の姉はどんな存在か?」と尋ねたら何と答えるか曖昧じゃないか?そういうところまで来た(笑)無理に言わなくても大切だということをもう分かっているような人ならみな分かっている。こうして出会った。よい、自然な存在だ。

「ファン達が見るカイvs.実際のカイ」は差があるか?
-ファン達は僕を可愛がる。可愛がり、かっこいいと言い、誇らしいと言い(言うので)、(僕は)力を得たりもするし一生懸命にやらなければならないという考えを持つようにもなった。そんな各々の考えがすべて良い。ファン達だけが知る姿がある。ありがたい。気楽だから僕もそんな姿を見せるのだ。否定はしないつもりだ。可愛さはどうすれば?(笑)

自らが考えるカイは?
ー外見だけ見れば冷たかったりこわいように見えもするが、僕が考えるにはあたたかい。幸せを重要だと考える。(同じ)くらい、義理も重要だ。したいこと、好きなことをして生きるそんな人だ。

「幸せ」という単語をよく使う。重要な価値観のようだが?
ー(幸せが重要な価値観になって)2〜3年くらいになった。性格上好きなことは一生懸命やる。面白くなくなったらやめるかもしれない。本当に!8歳のときから踊っているから15年くらいになった。それでも今まで飽きなかったことを思えばこれからも一生飽きないと思う。

長くカイを見ることができて嬉しい。ではこれからしたいことを羅列してみよう。
-1)歌手として多様な姿をたくさん見せたい。ソロでも。
2)今回本格的に始めたのだが、演技をもっとたくさん見せたい。
3)また僕が好きなこのようなファッション、画報などをたくさん見せたい。服を着るのが好きだ。今日はこんな服を着て来たが…。(着ているトレーニング服を見て)いや、でもこれは○○だ。たくさんの人が汗をかく。本当だ!(笑)

遠い未来、10年以後の夢は?
-夢は大きい。そんな言葉がないだろうか?「夢を語ったとき嘲笑しないならそれは大きな夢ではない」という。ただ僕は僕の夢を誰かに話さず一人でしまっておきたい。すぐ来年から僕が持っているもの達を広げたい。今までが準備していただけなら、来年には本格的に広げていくだろう。僕の多様な姿をファンだけでなく様々な人々が知っていけるようにするつもりだ。僕の魅力から抜け出せないようにする。(笑) 冗談だ、冗談。冗談で言ったんだ。