fearfully & wonderfully made

EXO KAIくんの背中を追いかける。Twitter/Youtube:@__sdn_88 無断転載禁止

Elyxion dot in Seoul 後記


Elyxion dotソウル公演を終えて約2ヶ月が経過した。
たまたま自由に動ける期間が公演期間と重なり、初めて各地に足を運ぶことができた今回のコンサートツアーのアンコール公演は、言うまでもなく私の心に深く刻まれている。が、なかなか思いを言葉にすることができなかった。
なぜこのタイミングであの時の感情を記録するに至ったかというと、先程Elyxionのメイキング映像を見て心が動かされたからだ。やはり彼は私にとっては別格の存在だ。ソロのリハを行っている映像を見て、彼の歩む道を見続けなければと心が叫んだ。
私の個人的な話になるが、10日以上日本を離れており予定も詰まっていたために、恥ずかしながら日常を彼に救われている私にとっては、何日間も彼のことを見ないということ自体がかなり久しぶりだった。このままフェードアウトするのでは、と錯覚するほどの気持ちの離れようだったが(しかも離れてしまうと意外と平気なものである)、それもつかの間であった。
最終公演を見に行きたいという願いは今回叶わなかったものの、ソウルのアンコンは格別だった。中でも書き残しておきたいことを二つ書こうと思う。
一つ目は初日のソロだ。本人も何度も言っていたが、こちらとしてもElyxion初日は忘れられないステージで、新しい作品が発表されるステージにとても緊張していた。どんな作品を見せてくれるか、それが彼の思い通りの作品となるか。主にその2点にかなり緊張していた。それでも彼なら大丈夫という確固とした信頼のもと、私は緊張よりも期待が大きく、わくわくしていた。その期待を優に超えた史上最高の3分間、史上最高の作品だったと思う。既存の部分に新しい部分を付け加えるという手法はそう簡単ではないと思うが今回は大成功だったのではないだろうか。曲のアレンジ、歌詞、そして何より振付がとてもよく、更にはコンディションがよかった。期待をしていたにもかかわらずこんなことを思ったのは矛盾しているかもしれないが、初日に納得がいかないと涙を流した彼があそこまで完璧に新しいステージを披露したことに度肝を抜かれ、ただただ圧倒された。完全なる美を突きつけられて恐怖を感じさえした。この人はどこまで行ってしまうのだろうかと、怖いという言葉を公演後に連呼していたのは今でも覚えている。あの日の彼はもはや私の知らない人だった。完成度が今までに比べずば抜けて優れていたステージだった。
もう一つは最終日のメントだ。一週間前からメントで何を話すだろうと気にかけていたにもかかわらず、前2日間の楽しさで忘れてしまっていて、メントが始まった途端に急に思い出して今度こそとても緊張した。息を飲んで耳を傾けていると、あちらこちらからすすり泣く声が聞こえてきた。それでも彼は泣かなかった。泣かずに話し終えたことに、私はまた驚いた。しかしUniverseの途中で、彼は静かに泣き始めた。キャップを深く被り、ひっそりと泣く姿はさすがに見ているのが辛かった。コンサートが終わり、彼がステージを去るときに、急に涙がこみ上げてきて泣いてしまった。 帰り道もなかなか泣き止むことができず、自分の感情に対処できず、誰にも会わずに帰れたことに正直ほっとした。ホテルに着いて、再び彼の言葉に耳を傾けて、感情の海に沈んだ。シャワーの音が響き渡る浴室はとてもとても静かで孤独に感じた。

上記のソロとメント、二つのことに共通して感じたことは、ツアーの10ヶ月を通して明らかに彼が変わったということだ。成長と言うのはおこがましいが、そういう変化だ。10ヶ月の間で更に逞しくなった彼を見れたことはとても嬉しかった。もちろん日々の彼の仕事ぶりには逐一感嘆させられるが、このとき感じたものは、今の彼はこれまでの彼とは違うのだとはっきりと思わされるものだった。
そして最終日のメントに関しては、私の長旅の最後があのような複雑な感情で終わるとは想定外だったし、今までに感じたことのない感情を知りそれをうまく処理することの難しさに直面したが、その苦悩さえ誰かを応援しているからこそ得たものなのであり、他に対しあまり感情移入ができない(気がしている)私にも、こんなにも大切に思える人がいるということ自体に尊さを感じた。辛かった思い出を語りたいわけではなく、彼を応援することで今までに知らなかった感情に出会えることがとても楽しい。それはもちろん悲しみだけではない。喜びも悲しみも、応援したいと思える存在がいるからこそ得られる新しさがある。それを常に与えてくれる人が、私にとっての彼だと思う。そんな存在は他には決していない。
例えば初日に悔しくて泣いたこと、日本のテレビ出演を嬉しそうに話していたこと、オリンピック前の勇姿など、毎回が新しい感情との出会いだった。そんな新しさをこれからも積み重ねていきたいと強く願っている。私の人生を今最も豊かにしてくれる要素がまさにそれだと確信しているから。